バッハ :5つの小プレリュード 第2番 BWV 940 ニ短調

Bach, Johann Sebastian:5 kleine Praeludien Nr.2 d-moll BWV 940

作品概要

楽曲ID:22584
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:1分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:基礎5 応用1 応用2 応用3 応用4

楽譜情報:3件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (491文字)

更新日:2023年11月20日
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バッハのd-mollは時に、悲しみの表現であったりもしますが、この小さなプレリュードもどちらかというと感傷的です。テンポマーキングはありませんが、アルマンドのようにゆっくりと進ませて良いと思います。このプレリュードは、右手に内声のアルトが来ることが多く、ソプラノとかなり近い位置にあるため、両声部を独立させた演奏が望まれるところです。

例えば7~8小節間の右手は、その区別(ソプラノとアルト)が難しいので、なにかしらの工夫により、両声部を分けて聴かせるようにしてください。

冒頭4小節は、2小節ずつに分かれ、1~2小節間のテーマ(主題)に対し、3小節目はかなり感傷的に演奏して下さい。4小節目3拍目からa-mollのテーマとなりますので、この辺りの雰囲気も異ならせます。

なお、この楽譜には2つのヴァージョンがあり、最後がピカルディー終止で終わるものと、そうでないものがあります。しかしながら、9小節目に散々fisが出てきていながら、ピカルディー終止で終わらないのは極めて不自然です。最後の小節である10小節目は、ピカルディー終止で終わらせるべく、fをfisで弾いて間違い無いと思います。

執筆者: 大井 和郎