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バッハ :6つの小前奏曲 前奏曲 第4番 BWV 936 ニ長調

Bach, Johann Sebastian:6 kleine Praeludien Prelude Nr.4 D-Dur BWV 936

作品概要

楽曲ID:22580
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:2分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用6 応用7 発展1 発展2

楽譜情報:5件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (478文字)

更新日:2023年11月20日
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平均律曲集やインベンション、シンフォニア等のD-durを思い浮かべれば、この調はバッハに取っては楽天的な調であることが解ると思います。このプレリュードも決して深刻な面はありません。特にテンションが高くなるわけでもないのですが、適度なテンポで楽しく弾くことを念頭に置きます。

さて、このプレリュードは主に3声で出来ていますが、バスは、ほぼウオーキングベースとして考えます。これはスタッカートでもレガートでもセミスタッカートでも構いません。しかし、上2声と区別をするのであれば、ある程度短く切った方が良いかもしれません。そしてこのベースラインは、声部の独立としては問題が無いのですが、独立の問題は上2声にあります。

上2声は実に近い位置にあるため、例えば33~34小節間や、29~32小節間のソプラノとアルトの声部の独立は難しいです。しかし最も難しいのは、3~6小節間のソプラノとアルトの区別で、この部分の声部の独立は、もしかしたらほぼ不可能に等しいかもしれませんが(2拍目のアルトが、どうしてもソプラノとしてきこえがちだからです)、可能な限り工夫してみて下さい。

執筆者: 大井 和郎