ホーム > バッハ > 9つの小前奏曲 > 第4番 ヘ長調

バッハ :9つの小前奏曲 第4番 BWV 927 ヘ長調

Bach, Johann Sebastian:9 kleine Praeludien Nr.4 F-Dur BWV 927

作品概要

楽曲ID:22571
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:0分50秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・コンペ課題曲2024:B級級

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用4 応用5 応用6

楽譜情報:11件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (552文字)

更新日:2023年11月20日
[開く]

バッハのF-durという調は、インベンション、シンフォニア、イタリアンコンチェルト等からも解るとおり、とにかく主張の強い調であり、その中で楽しさが満載され、活気に満ちあふれてている調です。このプレリュードもそのような意味で、アレグロ以上のテンポが望ましく感じます。

冒頭、2小節単位で左右が入れ替わりますが、1~2小節間であれば、2小節目の3拍目に、3~4小節間であれば、4小節目の3拍目がそれぞれのゴールとなります。それぞれのゴールに行くまで、順次進行でメロディー音は上行します。何か、楽しみで、わくわくし感が抑えられないような気持ちの描写とお考え下さい。

5~8小節間、左手がどんどん上行し、Cまで到達したら、今度はそこから下行します。クレッシェンド、ディミヌエンドで処理してください。

8小節目3拍目から10小節目2拍目までが2つの上行形シークエンスと考え、クレシェンドをかけ、10小節目の3~4拍感に達し、今度は、そこから5つの下行形シークエンスを経て13小節目に達します。徐々にディミヌエンドで良いと思います。

13小節目3拍目より、カデンツを迎え、14小節目3拍目がピークと考えます。最後15小節目は少しだけゆっくりのテンポで威厳を持って終わります。

全体を、楽天的で楽しく弾くように心がけてください。

執筆者: 大井 和郎