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バッハ :9つの小前奏曲 第3番 BWV 926 ニ短調

Bach, Johann Sebastian:9 kleine Praeludien Nr.3 d-moll BWV 926

作品概要

楽曲ID:22570
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:1分10秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用4 応用5 応用6

楽譜情報:6件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (508文字)

更新日:2023年11月20日
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このプレリュードはテーマ(主題)らしいテーマは存在せず、アルペジオが並んでいるだけに過ぎませんので、例えば、平均律曲集第1巻の1番のプレリュードのように、和音に直してしまって演奏をすると、強弱をどのように付けたら良いのかよくわかります。

つまり、1~8小節間を例に取った場合、2小節単位の和音が4つあると考えます。

1  1~2 DFA

2  3~4 DGB

3  5~6 CisEG

4  7~8 ADF

になります。これら4つの和音をピアノで弾くと、1つめと4つめは単なる主和音ですから、これは大きくありませんが、2つ目でテンションが少し上がり、3つ目で更にテンションがあがり、4つ目で再び落ち着くと言う事もできますし、2つめと3つめはテンションを入れ替え、2つ目の方がテンションが高く、そこから徐々に低くなって4つ目に行くという考え方もできますね。

アルペジオが書かれているところは全てこのように処理ができますので、21小節目以降も同じ事が出来ます。

その上で、常に拍を意識し、3拍子を感じ、DAF DAF と2拍子に感じないように気をつけます。

39~43小節間は即興的な部分ですので、メトロノームに忠実で無くても大丈夫です。

執筆者: 大井 和郎