まず2つのブーレは同じテンポで弾く様にして下さい。奏者によっては2つのテンポを故意に異ならせる奏者もいますが、2つのブーレは同じ曲と考える事でコントラストが付き、面白みが出てきます。

この2つのブーレは99%2声で進みます。どちらの声部も大切にしたいところではあるのですが、ブーレ1の9小節目のように、左右の音程が6度となってしまう部分などは特に気をつけます。何を気をつけるかというと、上声部の方を大きく弾く様にします(下の声部の音量を落とします)。左右のバランスを微妙に取ることで、聴こえる音質に透明感が出てきます。2つの声部を同じ音量では弾かない様にします。

ブーレ2の左手は、出来る事であればスタッカート、あるいはドライな音質で弾く様にします。落ち着きがない、不安な描写として聴こえる事が望ましく、レガートで歌い上げるものではありません。ブーレ1は比較的大きな音量で生き生きと、ブーレ2はコントラストを取り、ミステリアスで不安な様子をmp、p、ppで描写してみて下さい。