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ドビュッシー :子供の領分 人形のセレナード

Debussy, Claude Achille:Children's corner "Serenade for the doll"

作品概要

楽曲ID:22403
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・コンペ課題曲2024:D級級

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展1 発展2 発展3 発展4 発展5

楽譜情報:14件
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解説 (1)

解説 : 林川 崇 (678文字)

更新日:2019年4月18日
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人形へのセレナード

全曲の解説でも述べたように、この曲が単独の小品として、まず1906年に作曲され、1908年にも全曲に先駆けて単独で出版された(単独版と全曲版のそれぞれ初版には、わずかに異同がある)。全曲の初版において、楽譜の本文に” Serenade of the doll”と誤記されたため、かつては「人形のセレナード」とされることも多かったが、現在では正しいタイトルが定着している。安易な文学的解釈は避けるべきだが、この違いは曲の解釈にも影響はあっただろう。

ギターを思わせる伴奏に乗せて旋律が歌われるが、冒頭部では旋律に完全4度下の音が並行して重ねられている点も注目される。

「人形へのセレナード」冒頭

上記譜例の星印は注釈を示すもので、欄外に「曲全体にわたって弱音ペダルを踏み続けること。フォルテの時であっても」と説明があるのも非常に興味深い。これは「練習曲集」の第5曲「オクターヴのために」第79~82小節と同様、ドビュッシーが左ペダルを音量ではなく音色のためのものと考えていたことを示す例として重要である。

ドビュッシー:12の練習曲 第5曲「オクターヴのために」第76~84小節

なお、第106小節からは、楽譜に指示はないもののpiù mossoで弾かれることが多く、ドビュッシー自身によるピアノ・ロールでもそのように弾かれている。

「人形へのセレナード」第102~110小節

執筆者: 林川 崇