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バッハ : 協奏曲とフーガ ハ短調 BWV 909

Bach, Johann Sebastian : Concerto e fuge c-moll BWV 909

作品概要

楽曲ID:2240
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:9分50秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (2)

執筆者 : 朝山 奈津子 (294 文字)

更新日:2008年5月1日
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協奏曲楽章とフーガを組み合わせたきわめて珍しい例であるが、音楽内容から、バッハの作ではないと考えられる。

協奏曲は、トゥッティ部分を「アンダンテ」、ソロ部分を「アレグロ」と称する。1回目の「アレグロ」と2回目のそれは、左右を入れ替えた形になっている。が、トゥッティはすぐには回帰せず、三和音の連打と華麗なパッセージワークが延々と続く。こうした様式は鍵盤曲と室内楽とを問わず、バッハのものではあり得ない。

フーガの主題も、バッハの典型とはほとんど似つかない。ばかりか、対位法的な展開はほとんど行なわれず、声部書法はきわめて自由で、トッカータ風の走句や両手による和音の連打が随所に挿入されている。

執筆者: 朝山 奈津子

演奏のヒント : 大井 和郎 (501 文字)

更新日:2023年10月30日
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このオリジナルの曲はバッハ自身ではないらしいのですが、この曲はまさにオルガンの為に書かれてあるような曲であり、この曲を現代のピアノで演奏するには工夫が必要になります。

問題はアレグロセクションの和音の連打であり、本来であれば重厚な和音が重々しく弾かれるのかもしれませんが、これを現代のピアノで弾いてしまうととても機械的で、耳障りな響きになります。

アレグロセクション内において、左手が8分音符で和音を連打したときに、右手が7連符を弾く部分がありますが、まずこの7連符がクリアーに聴こえる、速さに無理のないテンポを選びます。その上で、左手であろうが右手であろうが、和音の連打が始まったら、とにかくleggiero でpで、短いスタッカートで演奏するようにします。決して音が大きくなったり、重たくなったりしてはいけません。この曲に書いてある、アレグロセクション内の和音の連打は全てこのように演奏します。

コントラストを付けるために、アンダンテのセクションは、ある程度ペダルを使い、美しさを十分演出し、即興的に弾くと良いです。こうすることで、アレグロセクションとの対比ができあがり、メリハリを付けることができます。

執筆者: 大井 和郎
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