ドビュッシー :ベルガマスク組曲 プレリュード

Debussy, Claude Achille:Suite bergamasque "Prélude"

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:組曲
総演奏時間:4分00秒

解説 (2)

演奏のヒント : 大井 和郎 (1521文字)

更新日:2018年7月21日
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冒頭から、いきなりメカニックなエチュードのような演奏が多く聴かれます。このプレリュードはアジタートの雰囲気を出してはいけません。即興的に、ゆっくり大きなモーションで進みます。

圧迫せず、たっぷりと時間を取ります。冒頭1小節目からそのニュアンスが必要です。1小節目3拍目の和音にたどり着いたら、あたかもテヌートマーキングが書いてあるように、十分に2分音符の和音を伸ばします。そして2小節目、まるで高いところから何かがキラキラと降ってくるように、ゆっくりと降りてきます。そして冒頭の表示にもあるように、テンポルバートを使い、メトロノームから遠ざかるように演奏します。

この冒頭2小節が最も重要なステートメントであり、3-6小節間はpで進み、テンションをあまり上げません。強いて言えば5小節目の2拍目Aの音を少し重要に扱う位でしょうか。

7-8小節間、1-2小節間と同様ですが、9小節目で和音のカラー1回目と異なりますので、それなりの表現をします。

多くの奏者がアジタートの雰囲気を出してしまうのが11-14小節間です。つまりは前に前に押しすぎて圧迫される結果になってしまうことです。まずは11小節目、2拍目のDFにたどり着くのですが、これは1小節目の3拍目にたどり着くようにゆっくりとたどり着きます。飛び込んではいけません。そして12小節目、全ての和音にテヌートマーキングが書いてありますね。ですからひとつひとつの和音を十分に伸ばし、決して急ぎません。また、過度なクレシェンドもかけません。pの範囲内でのクレシェンドにとどめます。

18-19小節間が1つのセクションの区切りになりますが、ここも決して急ぎません。19小節目、ゆっくりと消えていくように演奏します。音質はぼやけた音質が望ましいです。

20小節目、4拍目がテクニック的に大変であるという理由からメカニックに、強く弾いてしまいがちです。これはレゾネンス的に、流れ星のように、実に目立たなく演奏します。また、テンポに正確である必要も無く、ある程度ゆっくりでも構いません。とにかくメカニックな演奏を避けます。

同様のことが、26小節目以降も言えます。柔らかく、pで弾いて下さい。特に、28小節目、カラーが変わります。ソフトペダルを踏むなどして、カラーを変えます。35小節目、色々な意見があるとは思いますが。筆者であれば、ペダルを離し、スタッカートを守ります。

43小節目、このセクションの終止になります。dim molt dimを守り、さながら光が完全に失われていき真っ暗になるイメージでppを守ります。

44小節目から52小節目に向かいますが。ここも決して急ぎません。また、52小節目はメゾフォルテです。大きすぎないようにします。また、52小節目から見あれる別声部の8分音符2つ(Fが2つ)は、レゾネンスです。マーキングにpと書いてあるように、これも決して大きくしません。

56小節目以降、再びカラーが変わります。60小節目に至り66小節目に向かって徐々に音量を上げていきます。そして再びAセクションに戻ります。

さて皆さんと考えていきたいのは76小節目です。1拍目に全音符がオクターブでありますね。これを守るために指で押さえておくことはできません。ですからペダルを使って全音符分伸ばすのですが、そうすると今度はその他の8分や16分が濁ります。気にならない人もいるかとは思いますが、1つの方法として、全音符を弾いたらペダルを踏みっぱなしにして、この小節の3拍目あたりから細かく、素早く、拍毎にペダルを切り替えていきます。そうすると、16分や8分は濁りませんし、全音符も残すことが出来ます。是非やってみて下さい。

執筆者: 大井 和郎

解説 : 和田 真由子 (62文字)

更新日:2019年1月9日
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