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ドビュッシー :プレリュード(前奏曲)集 第1集 音と香りは夕暮れの大気に漂う

Debussy, Claude Achille:Préludes 1 "Les sons et les parfums tournent dans l'air du soir"

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 白石 悠里子 (400文字)

更新日:2020年1月27日
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標題はシャルル・ボードレール(1821-1867)による詩集『悪の華』所収の「夕べの諧調(ハーモニー)」からの引用である。ドビュッシーは1889年にすでにこの詩による歌曲を残しているが、今度はピアノのみで、詩の世界観を表現しようとしたのかもしれない。4分の3拍子との表記にもかかわらず、冒頭モチーフ(第1-4小節)は2拍子が加わって5拍子で捉えるように指示されている(譜例1)。同様に、冒頭モチーフの再現される第24-26小節でも5拍子のフレージングが仄めかされる。さらに、冒頭モチーフの断片の出現に合わせて、第3133小節では4拍子に指示なく変更もされている(譜例2)。このように3拍子の設定をあえて崩す表現は、漂う大気の情景のみならず、原詩の「憂いのワルツ」と「気だるい眩暈」というキーワードに呼応しているようでもある。

 【譜例1:冒頭】

【譜例2:指示のない4拍子への変更、第31、第33小節】

執筆者: 白石 悠里子

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