ショスタコーヴィチ : 24のプレリュードとフーガ 第24番 Op.87-24 ニ短調
Shostakovich, Dmitry Dmitrievich : 24 Preludes and Fugues No.24 d-moll Op.87-24
作品概要
解説 (1)
解説 : 山本 明尚
(426 文字)
更新日:2021年1月9日
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解説 : 山本 明尚 (426 文字)
更新日:2021年1月9日
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前奏曲(アンダンテ、1951年2月23日完成)は荘厳な低音と分厚い和音が情熱的で、オルガンの演奏を想起させる。長調に転調する中間部は荘厳さは引き継ぎながらも、一転して静謐さに包まれる。また、この部分ですでにフーガの第一主題が先取りされている。主部が静かに再現されたあと、中間部の主題が低音で反響しながら、情動豊かにフーガへと導かれていく。
楽曲の掉尾を飾るフーガ(4声、モデラート、1951年2月25日完成)は見事な二重フーガ。第一主題は先述のとおり、前奏曲の静かな中間部分ですでに予告されていたもの。主題が断片化され、音楽が静まったところで導入される第二主題は、絶え間なく続く8分音符によるいわゆる「ヤンブスの一度」で、それを契機に楽曲は速度を増していく。フォルテッシモと転調の連続とオクターヴ連打により最大限に高められた緊迫感のなか、第一主題が最強奏で再提示され、2つの主題が鐘のように呼応しながら朗々と鳴り響き、ニ長調で堂々と曲集全体を締めくくる。
執筆者:
山本 明尚
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