ショスタコーヴィチ : 24のプレリュードとフーガ 第9番 Op.87-9 ホ長調
Shostakovich, Dmitry Dmitrievich : 24 Preludes and Fugues No.9 E-Dur Op.87-9
作品概要
解説 (1)
解説 : 山本 明尚
(330 文字)
更新日:2021年1月9日
[開く]
解説 : 山本 明尚 (330 文字)
更新日:2021年1月9日
[開く]
前奏曲(モデラート・ノン・トロッポ、1950年11月30日完成)全体にわたる、荘厳なオクターヴによる主題提示と高い音域での応答という構成は、第3番ト長調の前奏曲に似ており、やはり呼応し合う合唱を想起させる。ここでは応答が終わるごとに差し挟まれる同音連打と休止が、以前の前奏曲の堂々とした鐘の音に取って代わっている。中間部の不穏な半音階的な音型も一瞬で主部の回帰によって打ち消され、速度を落としながら静かに終結する。
一転して活き活きとした主題によるフーガ(2声、アレグロ、1950年12月1日完成)は、曲集内で唯一の2声のフーガである。主唱も対唱も比較的シンプルなものだが、ショスタコーヴィチ一流の対位法技術とリズム法により、響きは非常に豊かに仕上げられている。
執筆者:
山本 明尚
ピティナ&提携チャンネル動画(0件)
現在視聴できる動画はありません。
楽譜
楽譜一覧 (0)
現在楽譜は登録されておりません。