ショスタコーヴィチ : 24のプレリュードとフーガ 第5番 Op.87-5 ニ長調
Shostakovich, Dmitry Dmitrievich : 24 Preludes and Fugues No.5 D-Dur Op.87-5
作品概要
解説 (1)
解説 : 山本 明尚
(339 文字)
更新日:2021年1月9日
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解説 : 山本 明尚 (339 文字)
更新日:2021年1月9日
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前奏曲(アレグレット、1950年10月29日完成)は愛らしく平穏で、セレナーデ調の音楽である。特に冒頭で響くアルペッジョは、まるで親密さに満ちた空間のなか、撥弦楽器を爪弾くような印象を受ける。意外な転調のあとに続く楽曲の中間部では旋律と伴奏で音型が入れ替わるが、全体のテクスチャや雰囲気は均質に保たれている。
フーガ(3声、アレグレット、1950年11月1日完成)はスタッカートと同音連打を基調とする軽やかで素朴な主題によるフーガ。一方対唱はレガートで奏されるため、独特の効果が生み出される。スタッカートによる音色は、主題が出現しない間奏部でも間断なく現れるため、楽曲全体の基礎としても機能している。また、それにより主題が3声部で重なり合うストレッタに独創的な響きが生まれている。
執筆者:
山本 明尚
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