ショスタコーヴィチ : 24のプレリュードとフーガ 第4番 Op.87-4 ホ短調
Shostakovich, Dmitry Dmitrievich : 24 Preludes and Fugues No.4 e-moll Op.87-4
作品概要
解説 (1)
解説 : 山本 明尚
(362 文字)
更新日:2021年1月9日
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解説 : 山本 明尚 (362 文字)
更新日:2021年1月9日
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前奏曲(アンダンテ、1950年10月22日完成)は重々しく悲劇的な性格を有している。全音符を基調とした打ち込むようなバスの上、内声は脈動するかのような2音の連なりによって独特の効果が生まれる中、上声では情動豊かな旋律が歌われる。
フーガ(4声、アダージョ、1950年10月27日完成)は前奏曲の性格を受け継いだ重々しい楽曲。曲集内で本曲と終曲のみが二重フーガとなっている。序盤は言葉少なに訴えかけるような4小節の第一の主題が軸になり、静かに楽曲が展開される。その後、突然Più mossoで速度を増すと、第一主題から一転して動きのある8分音符を基調とした主題が提示されると、音楽は次第に緊張感を増していき、フォルティッシモに達するとバス声部、次いでソプラノ声部で第一の主題が朗々と奏でられ、第二の主題とともに二重フーガをなす。
執筆者:
山本 明尚
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