第2曲:アレグレット、変イ長調、4分の3拍子
舞踏的な4分の3拍子を取り、メヌエット楽章のように主部―トリオ部―主部のダ・カーポから成る。
変イ長調の主部は三部形式を取り、弱音の両端部と強音の中間部という強弱によって対比される。
三連音によって動きが創り出されるトリオ部では、主部を特徴づけていた舞踏の基本リズムが引き継がれるのみならず、さらに二拍目が強調される。トリオ部内も三部形式を取り、変ニ長調で弱音の両端部と、変ニ短調で強音の中間部がコントラストをなしている。通例ではトリオ部より主部に重きが置かれることが多いため、トリオ部に主部と同等の規模を持たせ、イ長調のクライマックスを置く構想は斬新だ。