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シベリウス : 5つの小品(花の組曲) カーネーション Op.85-2

Sibelius, Jean : 5 Pieces (Die Blumen) "Oeillet" Op.85-2

作品概要

楽曲ID: 21384
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (577 文字)

更新日:2025年11月25日
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Con moto と書いてあるので、割と自由にテンポを動かして良い曲です。しかしながら、左手の8分音符は止めることの無いように常に動いていて欲しく、「ある1つの音だけ突然異常に長いタイミング」 のような事にはならない様にします。

この左手のパッセージですが、実にペダルが濁りやすくなっています。この曲は、ペダルの濁りには細心の注意を払ってください。バスの音が変わった時、その音に濁りが無ければ大丈夫です。

17小節目、実にシベリウスらしい、間の取り方です。テンションを持続させ、はっとするような瞬間と考えます。この場合、前の16小節目の和音をペダルで引き延ばすのでは無く、17小節目の1拍目は完全にサイレントにしてしまったほうが効果的だと思います。16小節目の2拍目で、多少のテーパーリング(テンポをゆっくり衰退させる)があってから17小節目に入っても構いません。突然止まる機械的な印象よりは、自然なサイレントの方が良いと思います。

27小節目以降、4連符が出てきますが、メロディーラインは2分音符で、4分音符ではありません。2分音符の方をはっきりと出し、4分音符は余韻と考えます。アクセントが付いているからと言って全部アクセントを付けてしまうと、それはそれで硬く聞こえますので、同じ音量の音が2つと無いように、メロディーラインを綺麗にフレージングして下さい。

執筆者: 大井 和郎

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