作品概要
解説 (2)
解説 : 今関 汐里
(308 文字)
更新日:2019年8月7日
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解説 : 今関 汐里 (308 文字)
ヘ短調、2分の2拍子、Presto
1835年、ショパンがライプツィヒのシューマン宅を訪れたときに、バラード第2番、Op. 25の第1番と共に演奏したとされる作品。シューマンは、この作品について「独創的で、一度聴いたら忘れられない」とし「眠っている子供の歌のように、人を恍惚とさせ、夢みさせるような優しさがある」と述べ評価している。
両手で異なる拍子を演奏するための練習曲。右手の旋律音型は各音を明確に発音することが求められつつも、刺繍音を多く含みながら展開されていくため、核となる音と刺繍音とをしっかりと区別する必要がある。右手が紡ぎ出しによって展開されていく一方で、左手は、三連符で小さな円を描くような音型を奏でる。
演奏のヒント : 大井 和郎
(984 文字)
更新日:2018年3月12日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (984 文字)
第2番 ヘ短調 ショパンのエチュードの中では比較的、技術が楽なエチュードです。故に、ショパンのエチュードを初めて弾く学習者にも適しています。しかしながら時にこのエチュードは誤った解釈をされます。典型的な誤解は音質です。このエチュードを演奏する前にショパンのソナタ2番の4楽章を聴いてみてください。この楽章は風が吹く音を描写した楽章ですが、まさにこの、クリアーでは無い音質がこのエチュードに要求されます。決して明るく、クリアーではなく、暗く、線がぼけた感じの音質が欲しいところです。marcatoを避け、鍵盤の奥深くまで到達しないような音質を選んでください。硬い音でマシンガンのように弾かないこと。これに尽きます。 ペダルについて: このエチュードのバスの音を抜粋するとき、例えば1小節目から8小節目まで、バスの音は一小節間に1つあると考えます。もしも1小節間に2つのバスがあったと仮定すると、1-8小節間のバスは、E B F As G Des As C …etcと非常に不自然なバスの進行になり、一小節間に1個と仮定した際の、E F G As B C C F のほうがよほどバスの動きとしては自然ですね。さて、ペダルは何もバスの動きに対して変えなければならないという事はないのですが、ここからが課題です。一小節間に2回踏み換えるか、1回だけにするかという議論になります。1回だけにしますと、濁りが気になる方もいらっしゃると思います。また、2回変えてしまうと今度はバスを失う結果となります。 学習者の方は、先生とよく相談の上、ペダリングを決定してください。ちなみに筆者がこれを弾くときは、一小節間に2回のペダルを使いますが、2回目はハーフにします。ご参考まで。 その他典型的な注意点です。 ◎ 19小節目は、18小節目の2拍目のバス、Cでペダルを完全に切り替え、20小節目に入るところまで踏み続けます。テンポは微妙に衰退させます。 ◎ 35小節目、2拍目のFesは非和声音ですので少し強調し、同じ小節内のEsに解決します。 ◎ 11小節目、カラーを変えて良いと思います。 ◎ 最後の2小節、多くの奏者がテンポを狂わせる部分です。多くの奏者は必要以上にここでテンポを落としてしまいます。2拍子を忘れずに、ritenがかかっていても前の小節と辻褄を合わせてください。
編曲・関連曲(1)
ブラームス: ピアノのための5つの練習曲 フレデリック・ショパンによる練習曲(ショパンのop.25 No.2を編曲) Anh. Ia/1 ヘ短調
調:ヘ短調 総演奏時間:2分40秒
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