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モーツァルト : メヌエット 変ロ長調 K.498a Anh.136

Mozart, Wolfgang Amadeus : Menuette B-Dur K.498a Anh.136

作品概要

楽曲ID: 16959
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:メヌエット
総演奏時間:2分20秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (590 文字)

更新日:2025年10月9日
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明らかに器楽の要素が強いメヌエットです。弦楽4重奏等をイメージし、それぞれの声部に楽器を振り分けてみましょう。

方向性が重要です。いつでも、どこかに向かって行き、そこから衰退していくようにします。例えば冒頭は4小節目に向かってクレシェンドをかけ、4小節目1拍目に達したらそこから衰退していきます。6小節目3拍目にもフォルテがありますが、4小節目のフォルテと比べるとアンサンブル的にも小編成の中での少しだけ強い音というイメージで良いと思います。

つまりは、例えば1〜2小節間の半音階的上行形を弾くとき、平坦にならないようにすることが大事で、それには方向性が必要になるという事です。

イメージとして、宮廷の中に入っているオーケストラや弦楽4重奏をイメージしてください。広い空間ですので残響があります。そして弦楽器が主体ですので。金管楽器のような鋭い音では無く、フォルテでも柔らかなフォルテを出すようにします。レガートにせずに、4分音符を1つずつ切ったとしても、残響が音を丸くするイメージですので、極端に短いスタッカートを避けて、セミスタッカートのような、少し長めで柔らかめのスタッカートの方が合っていると感じます。

執筆者: 大井 和郎