一部形式 a[1から4小節]+a1[5から8小節]+コーダ[9から12小節]である。
主題は4小節にまたがる長いスラーで書かれているが、冒頭2小節の構成では、実はアウフタクトから始まるソドレミとソレミファの、2つのモティーフに分けることができる。したがって、長いスラーを額面通りに表現するのではなく、音は切らずにソドレミ|ソレミファ|ソファミファミレミファというふうに意識してみると旋律の構成が分かりやすく表現できる。
8小節は同音にスラーがかかっているため、切れないように注意したい。9から10小節はそれまでの動きとは異なり、スタッカートがついてリズミカルに感じられる。右手の2度音程は、非和声音レが含まれている。左手の空虚5度(ドとソの完全5度)と相まって、打楽器的なイメージで表現しても良いかもしれない。11から12小節、左手は1オクターブ下となり、より低音の深い響きが得られる。