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山田 耕筰 : 無言歌

Yamada, Kōsaku : Song without words

作品概要

楽曲ID:81504
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:無言歌(ロマンス)
総演奏時間:3分00秒
著作権:要調査

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用7 発展1 発展2

楽譜情報: 0件

解説 (2)

解説 : 杉浦 菜々子 (164 文字)

更新日:2024年4月14日
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1909年作曲。

自筆譜Ms.1057、版下Bc.136(近代音楽館所蔵)を元に、2022年にミューズ・プレスより『山田耕筰:ピアノ曲拾遺 第一集《古典様式による初期作品》』(解説:髙久暁 校訂・校閲:杉浦菜々子)が出版された。

メンデルスゾーンを敬愛していた山田がその影響を受けて作曲したと思われる。8分の6拍子、Langsam。

執筆者: 杉浦 菜々子

演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (394 文字)

更新日:2024年4月14日
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【演奏のヒント】

dolceの冒頭は、「言葉のない歌曲」の通りメロディを甘くのびのびと歌わせて演奏しましょう。強弱記号が頻繁に書かれるのは、山田の譜面の1つの特徴ですが、肝心なところは押さえながらも、あまり文字に翻弄されることなく、大きな流れを感じて自然に歌ってください。

中間部、17小節目からは8分の4拍子に拍子が変化し、三連符の動きがこれまでの穏やかさとは一転した切迫した表情を作ります。それを背景に、メロディは、重音や和音のぶ厚い響きで奏されます。情熱溢れる歌を歌い上げたいところです。再現部の28小節目からは再び穏やかさを取り戻した安堵感が感じられるでしょう。クレッシェンドやディクレッシェンド、強弱の表記も最初よりも減り、静かな揺蕩う波に身を任せながら、再び現れた美しいメロディを味わって演奏されると、山田のこうした抒情的小品に内在する独特の幸福感を味わうことができると思います。

執筆者: 杉浦 菜々子

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