「秋の日のメロディ」は、イ短調の楽曲で、作曲年代は不詳です。この曲はABA'の三部形式を持ち、自筆譜が唯一の存在とされていましたが、2022年にミューズプレスから発刊されました。哀愁を帯びた美しいメロディが特徴で、山田がメンデルスゾーンに傾倒していたことから、メンデルスゾーンの無言歌集に影響を受けて作曲されたのかもしれません。
「秋の日のメロディ」は、その名の通り、美しい秋の日の風景や感情が表現されるような曲です。特にメロディーの美しさを際立たせるために、しっかりと「言葉のない歌曲」として歌わせることが大切です。Bの部分は、ダイナミックな山田らしい個性が表出している部分でもあると思いますので、思い切って演奏したいところです。
メンデスゾーン的な曲ではありますが、山田独自の日本的な歌心や思い切りの良さをエッセンスに、味わい深く奏でられると魅力が引き立つでしょう。