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ヘンゼルト :ヘンゼルトの《もしも私が小鳥なら》Op. 2-6 への第2ピアノ

Henselt, Adolf:Si oiseau j'étais à toi je volerais (Op.2-6) arrangée pour deux pianos par l’auteur

作品概要

楽曲ID:77972
出版年:1870年 
初出版社:Hofmeister
楽器編成:ピアノ合奏曲 
ジャンル:トランスクリプション
総演奏時間:2分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
原曲・関連曲: ヘンゼルト12の演奏会用性格的練習曲

解説 (1)

解説 : 西原 昌樹 (632文字)

更新日:2022年3月3日
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ヘンゼルトが自作のピアノ独奏曲《もしも私が小鳥なら》(12の演奏会用性格的練習曲Op. 2 第6曲)に第2ピアノを付けたもの。ヘンゼルトの代表作を2台のピアノで合奏できる意義は大きい。アレグロ、8分の3拍子、嬰ヘ長調。原曲は左右の手を連携させて分散重音を高速で休みなく弾き続ける難曲であるが、第2ピアノには原曲の音型は登場しない。原曲の両手の境い目の音域からこぼれ出る新しいメロディをすくい取り、なめらかに息長く歌い上げてみせた趣きである。合奏すると主客が転倒し、むしろ第1ピアノが第2ピアノの装飾に回っているようなおもしろさがある。他人の作品には控え目で慎重な第2ピアノを付けることの多いヘンゼルトも、自作ではのびのびと自由な遊びを楽しんでいるようだ。ヘンゼルトの《ロマンツェ》 (Romance, Op. 10)の2台ピアノ版では、作曲者自身が《ロマンツェ》を本作《もしも私が小鳥なら》の前奏(Vorspiel)として使っていると紹介されている。《ロマンツェ》の末尾にはオプションで《もしも私が小鳥なら》(独語で鳥のエチュード Vöglein-Etüde と呼ばれている)につなげるためのブリッジになる短いカデンツァも付いている。作曲者にならって同じプランを実行するのも一興であろう。

執筆者: 西原 昌樹
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