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トンプソン :ボレロ

Thompson, John Sylvanus:Bolero for two pianos

作品概要

楽曲ID:77618
出版年:1962年 
初出版社:Willis Music
楽器編成:ピアノ合奏曲 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:5分00秒

解説 (1)

解説 : 西原 昌樹 (437文字)

更新日:2021年12月24日
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オリジナルの2台ピアノ作品である。チェルニー30番程度で使いやすい。ボレロの前に第1ピアノのソロによる序奏が付く。アンダンテ・マエストーソ、4分の3拍子、ハ長調、ロマンティックな幕開きである。序奏がいったん完全に終止すると、歯切れのよいリズムに乗って2台のピアノによるボレロが開始する。アレグロ・ヴィヴァーチェ、4分の3拍子、イ短調。情熱的な楽想が縦横にかけめぐり、きびきびと躍動する。ショパンのボレロ(Op. 19)との類似が指摘されることもある。トンプソンは自作を解説して引用元を明示することが多いが、本作の出版譜では何も語っていない。言われてみれば、野趣にあふれる主旋律、アクセント、転調法など、ショパンと類似点が多いことは確かである。いずれにしても、楽想を安直に借用したものではなく、ショパンへの敬意とオリジナルの着想を両立させた意欲的な創作というべきであろう。華のあるピアニズムは、トンプソンが若き日にコンサートピアニストとしてキャリアを積む中で培ったものである。

執筆者: 西原 昌樹
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