このプレリュードは、即興を前提として書かれていますので、小節線や拍子はあって無いようなもの位にタイミングは自由に演奏して良いと思います。
実は和音の連結の際に、通常では考えられない多くの禁則があり、連結というよりは、カデンツと判断した方が良い場所もあります。9小節目から10小節目、12小節目から13小節目などの広い跳躍は、声部を横に辿っていった場合、明らかに奇異であります。
12~13小節間などは連続8度が2つも出来ています。仮に、これらの箇所を連結と考えず、新しいセクションの始まりと考える事も出来るかも知れません。
12小節目をH-durのカデンツと考え、終止とし、13小節目で新たなセクションと考え、即興的に弾くことで違和感は無くなるかもしれません。
もう1つ、一般的に考えて、和音の解決となる場所と、非和声音が入ってくる場所では、扱いを異なるようにします。例えば、7小節目、A Cis E Gis H の和音はバスのAが、次の8小節目の和音の一部であり、それが予定よりも早く入って来た、所謂、アンティシペーションと呼ばれる非和声音と考えます。故にテンションは高く、それが次の8小節目で、解決されますので、8小節目は7小節目よりも弱く弾く と言った工夫が必要になります。