「La chimere commune」に関しましては2008年にフランスのパリ、サンベルナール教会というところで初演されました。この曲は実は「La famille du requin」という五曲(ホオジロザメ、ジンベエザメ等)からなる別編成の組曲の一作として描かれ、鮫に類する生物のシリーズとして書きました。この「La chimere commune」はギンザメという深海のサメ(厳密にはサメからも少し遠い種類ですが)をテーマとした曲で、タイトルは仏名です。とても不思議な頭部をしているサメであり、まるで滑空するようにスーッと泳いでいく姿に、クラリネットとピアノのユニゾンの透明感を組み合わせて作りました。