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武満 徹 :夢の引用―Say sea, take me!―

Takemitsu, Toru:Quotation of Dream―Say sea, take me!―

作品概要

作曲年:1991年 
初出版社:Schott
楽器編成:ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) 
ジャンル:管弦楽付き作品
総演奏時間:17分00秒

解説 (2)

解説 : 仲辻 真帆 (475文字)

更新日:2018年4月24日
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静謐のなかで綾なす陰影が、不定形の夢を現出させる。この武満徹の《夢の引用》は、2台 ピアノとオーケストラのための作品である。イ ギリスで開催された「ジャパン・フェスティバ ル1991」のための委嘱曲で、初演は1991年10月、 P . ゼルキンとP . クロスリーのピアノ、M. T. トーマスの指揮、ロンドン交響楽団の演奏による。

武満は、「夢」を重要な概念として捉えていた。 作曲者によれば、この作品における「夢の形」は、 細部が鮮明である一方、全体は「きわめて曖昧な構造」を指している。《夢の引用》は、12の 「断片的なエピソード」によって構成されている。記憶の底流で見え隠れする音楽こそ、武満が考える夢に通じる。

「引用」は重要な作曲技法の一つである。この作品で武満が「引用」したのは、C. ドビュッ シーの《海》であった。〈波の戯れ〉、〈風と海 の対話〉、〈海上の夜明けから真昼まで〉より大 胆な引用がなされている。

なお、副題の「Say sea, take me!」は、アメ リカの詩人、エミリー・エリザベス・ディキンソンの詩の一節である。

執筆者: 仲辻 真帆

About work(s) : 仲辻 真帆 (1072文字)

更新日:2018年4月24日
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