バッハ :第21番 前奏曲とフーガ 第21番 フーガ BWV 890 変ロ長調

Bach, Johann Sebastian:Prelude und Fuge Nr.21 Fuge Nr.21 B-Dur

作品概要

楽曲ID:62222
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展3 発展4 発展5 展開1 展開2 展開3

楽譜情報:2件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (437文字)

更新日:2023年9月14日
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比較的大人しい部類の調に属するB-durですが、まずこのフーガのテンポを決めます。何のインフォメーションも無い場合、例えば音源を探すのも難しいようなレアなバッハの作品のテンポを決めるにはどうしたら良いでしょうか。1つの目安としてですが、長く伸ばされている音符に注目します。

例えばこのフーガの場合であれば、22小節目からソプラノのFが、タイで繋がれ、24小節目の3拍目まで伸ばされていますね。このFが辛うじて伸びていることを耳で聴けるテンポと考えます。そうすると、あまり遅いテンポを設定してしまっては、このFは、鳴っているのか鳴ってないのか解らなくなってしまいますので、ある程度速いテンポを設定するようにします。

速いテンポを設定すると、3~4小節間の上行形シークエンスは、良い意味で、「期待の高まり」、「待ちきれない興奮」、と言った心理を描写できますね。このフーガはとてもそのような意味では決して深刻ではなく、上機嫌で、楽しく、少し興奮気味の気持ちで弾いてみると良いでしょう。

執筆者: 大井 和郎
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