バッハ :第3番 前奏曲とフーガ 第3番 フーガ BWV 872 嬰ハ長調

Bach, Johann Sebastian:Prelude und Fuge Nr.3 Fuge Nr.3 Cis-Dur

作品概要

楽曲ID:62204
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:1分40秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展3 発展4 発展5 展開1 展開2 展開3

楽譜情報:2件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (522文字)

更新日:2023年9月14日
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このフーガの特徴は、メトロノームや時計のように時を正確に刻まれる要素が見られます。このフーガでは、8分音符がその役を果たしています。1小節目、左手テーマが出てきますが、このテーマが色々変化し、常にどこかの声部でこのテーマ、もしくはテーマの断片や転回形が見られます。この一連の8分音符が存在しない小節を探す方が難しいほど、9割、この8分音符が現れます。

そして時折32分音符が出てきますが、後半になればなるほど、16分音符や32分音符の数は多くなってきます。そして31~32小節間、32分音符が音階となって登場します。この一連のピークが終わるとこんどは、33~34小節間のように、32分音符は姿を消し、平静に戻るのですが、前述しましたように、このフーガは絶対にテンポを緩めたり、速くなったり遅くなったりせず、一貫して同じテンポ、同じリズムを守って下さい。31~32小節間、決してテンポを遅めないように、そして33~34小節間、決してここもテンポを変えないこと。最後、40小節目の1~2拍間、少しだけテンポを引っ張って(ゆっくりして)終わるようにします。

一貫してテンポを変えないことで、8分、16分、32分、の兼ね合いが楽しくなる楽天的なフーガです。

執筆者: 大井 和郎
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