バッハ :第21番 前奏曲とフーガ 第21番 前奏曲 BWV 890 変ロ長調

Bach, Johann Sebastian:Prelude und Fuge Nr.21 Prelude Nr.21 B-Dur

作品概要

楽曲ID:62198
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分20秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展3 発展4 発展5 展開1 展開2 展開3

楽譜情報:2件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (462文字)

更新日:2023年9月14日
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最大の悩みどころはテンポになります。例えば、付点8分音符=140位に設定すると、音楽は大変わかりやすくなりますし、間延びはしなくなります。ただし、B-durのキャラクターを考えたとき、いささか「急ぎ気味」「焦燥感」を感じます。バッハの他のB-durを聴いたり、思い出したりして下さい。インベンション、シンフォニア、平均律曲集第1巻、パルティータ等。気品のある、落ち着いた雰囲気の中に流れる美しい音楽というイメージで、圧迫される表現ではないことが解ると思います。

平均律曲集第1巻のB-durのプレリュードは通常速いテンポで弾かれますが、その軽快な雰囲気ともまた異なり、このプレリュードは、心地よく横に流れるイメージであること、縦割りでリズムを刻む(拍を刻む)音楽ではないこと等を総合的に鑑みますと、このプレリュードはむしろゆっくり進んだ方が曲のイメージとしては正しいと思います。

付点8分音符=94位にテンポを落として弾いてみて下さい。決して軽快に進むのではなく、メロディックに進ませると、このテンポの方がしっくり来るでしょう。

執筆者: 大井 和郎
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