バッハ :第9番 前奏曲とフーガ 第9番 前奏曲 BWV 878 ホ長調

Bach, Johann Sebastian:Prelude und Fuge Nr.9 Prelude Nr.9 E-Dur

作品概要

楽曲ID:62186
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:4分20秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

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楽譜情報:2件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (565文字)

更新日:2023年9月14日
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バッハのE-durは、平均律第1巻のE-durやフランス組曲等を思い出すと、平和で楽しい曲が多く、楽天的な調と言え、このプレリュードも例外ではありません。他のE-durと同様、特にドラマティックな事もなく、感情的な事もない作品です。よってテンポも極端に速くする必要も遅くする必要も無く、例えば目安としてはモデラートからアレグロの間で良いと思います。

8分音符は短く切るアーティキュレーションで良いと思います。決してきつすぎない音量で軽くスタッカートを弾く感じです。

このプレリュードの最も難しい部分としては、声部の独立です。バスは割と離れた場所にあるため、そこまで何もする必要は無いのですが、ソプラノとアルトはかなり近い位置にあり、筆者としてはその区別を付けて欲しいという願いがあります。

例えば冒頭、H Cis Gis A Cis H A H A Gis Fis と聞こえがちですが、実際はソプラノは、H CisーーーH A Gis H---で それと同じ音形でアルトは、Gis AーーーA Gis Fis E---と進みます。このようにはっきり声部を分けて演奏してください。基本的にはソプラノを煌びやかに、アルトを大人しく弾くと声部を分けて演奏が出来ます。以降、ソプラノとアルトは細心の注意を払い、同化しないように気をつけて下さい。

執筆者: 大井 和郎
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