第一巻のcis-mollのプレリュードとフーガでもおわかり頂けたように、この調はある種の悲しみを表現している調です。このプレリュードは、トリルやその他の装飾音を、割と自由に、即興的に進んで行って良いと思います。このプレリュードは曲中数回転調します。

1小節目 cis-moll

17小節目 gis-moll

27小節目 E-dur

33小節目 fis-moll 等です。

奏者は各調によって音質や音量を変え、カラーを変えてみて下さい。

このプレリュードの問題はテンポにあります。最終的に、トリル等が上手に無理なく入れられるテンポに設定して良いと思いますが、あまりにもテンポが遅いと、曲のメリハリがつかなかくなります。トリルに影響のない、適度な速さで演奏されることをお勧めいます。ちなみに、もしもこのプレリュードの音源をネットの動画等で見つけることが出来たら、最初は普通に聴き、次に速度を1.5倍の速さに設定して聴いてみて下さい。次に倍速(2倍)で聴いてみて下さい。速度が倍速になっても、特にそれほど違和感は感じられないと思いますが如何でしょうか?