クーラウ :第4番 第1楽章 Op.88-4 ヘ長調

Kuhlau, Friedrich:Allegro molto - Andante con moto - Rondo alla polacca Mov. 1 Allegro molto F-Dur

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナチネ

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (846文字)

更新日:2018年7月21日
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このソナチネの第1楽章は、歌とレゾネンスが交互に現れます。故に、どの部分が歌で、どの部分がレゾネンスかわかっておくことがヒントになります。ところでこのソナチネ、表示記号に問題があります。筆者はpeter版を見ていますが、表示記号は Allegto moltと書かれてあります。他に2つの版をチェックしましたが同じ表記でした。これは2拍子ですが、仮にこれが本当にAllegro moltで弾いたらどのようなことになるか試してみれば良いかと思います。16分音符は異常に速くなり、曲として全く理にかなわなくなります。この表示記号は何らかのミスだと筆者は考えています。

そしてそうだと仮定した上でお話をさせていただきます。表示記号はAndante moltとまでは行かないにしても、ゆっくり進むテンポにします。

歌の部分から始まり、4小節単位でフレーズが進みます。ペダルは必須になり、左手の8分音符が流れるように、しかしながら歌の部分の邪魔をしない音量にとどめておきます。9小節目でムードが変わりますが、ここは別のキャラクターと考えても良いかと思います。そして16小節目1拍目で歌が終わりになります。

ここからレゾネンスが始まります。特定の楽器と考えても構いませんが、場面が変わる部分の橋渡し的な部分ですので、決して大きくせず、ペダルを使って幻想的に演奏しましょう。少し即興的に演奏しても構わないと思います。

20小節目より展開部ですが、主題が短調になって現れます。何か物語を語るように緊張を高めていきます。24小節目2拍目から始まるシークエンスを利用してダイナミックをあげていくと良いです。そして、歌は32小節目で終わりになり、再びレゾネンスがきます(33-38小節間)。

その他、気を遣いたい部分はレゾルーションです。たとえば、7小節目1拍目Hは次の小節のCでレゾルーションになります。9小節目右手最初の音Hも10小節目でレゾルーションになり、13-14小節間も同様です。55-56、59-60も同様です。

執筆者: 大井 和郎
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