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クレメンティ :2つのソナタ Op.24

Clementi, Muzio:Two sonatas Op.24

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ

解説 (1)

総説 : 林川 崇 (1237文字)

更新日:2014年1月20日
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●成立背景

2つのソナタ作品24は、いずれも、バーチャル&アンドリュースBirchall & Andrews社から刊行されていたシリーズ「ストラーチェのオリジナル・ハープシコード曲コレクション Storace’s collection of original harpsichord music」の中で、第1番が1788年に、第2番が翌1789年に初めて出版された。この曲集は、イタリア系のイギリス人作曲家スティーヴン・ストラーチェ(Stephen Storace 1762~1796)の編纂により、ハイドンやモーツァルトを含む当時の多くの作曲家による鍵盤独奏曲や、鍵盤楽器を含む室内楽を順次刊行していったもので(恐らくここでは「ハープシコード」は鍵盤楽器の総称として使われた)、当初2曲は別の巻で刊行され、その時には作品番号は付されなかったが、1790年頃に初めて2曲のセットで再版された際に作品24の番号が付けられた。なお、ストラーチェの妹ナンシー(Nancy Storace 1765~1817)は、モーツァルトが高く評価したソプラノ歌手であり、オペラ「フィガロの結婚」(1786)の初演でスザンナを歌っている。

作曲年代については、第2番については、後述するエピソードにより1781年とされているが、第1番については、それとほぼ同時期の1781年頃に作られた説と、出版の1788年頃に作られた説とがある。

・第2番 変ロ長調

●総説

第2番は、1781年12月24日、ウィーンにおいて、皇帝ヨーゼフ二世の御前で行われたモーツァルトとの競演会において演奏され、後に冒頭の主題がモーツァルトによってオペラ「魔笛」序曲の第1主題に使われたことにより、クレメンティのソナタの中でも最も知られた曲の一つとなった。以下の楽譜は、1804年にブライトコップフ・ウント・ヘルテル社が出版した「クレメンティ作品全集」第6巻から取られたものだが、冒頭に「このソナタは続くトッカータと共に、ヨーゼフ二世の御前でモーツァルト出席の場で作曲者自身によって演奏された」という旨が記されている(この楽譜では、ソナタの次のページから、重音が連続する難曲、トッカータ作品 11-2が始まっている)。

譜例:クレメンティ:《ソナタ》作品 24-2 冒頭の主題

クレメンティは、ソナタ形式において第1、第2主題で同じモチーフを使うことがしばしばあったが、この曲の第1楽章でも2つの主題モチーフは同一である。また、3つの楽章全てにおいて冒頭主題にターンの音型を用いて全体の統一も図っている。

第1楽章の終わりにはカデンツァを挿入する箇所があるが、クレメンティ自身のカデンツァは残されていない。クレメンティの弟子で、後にメンデルスゾーンを指導することになるルートヴィヒ・ベルガー(Ludwig Berger 1777~1839)の伝える所によると、ここで即興演奏が出来るので、モーツァルトとの競演にこの曲を選んだのだという。

執筆者: 林川 崇

楽章等 (2)

第1番 Op.24-1 (Op.21)

調:ヘ長調  総演奏時間:14分30秒 

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第2番 Op.24-2 (Op.47-2)

調:変ロ長調  総演奏時間:12分10秒 

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