ハチャトゥリアン :イワンの冒険 不思議な島の物語

Khachaturian, Aram:*in preparation* *in preparation*

作品概要

楽曲ID:55791
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
著作権:保護期間中

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (967文字)

更新日:2018年3月12日
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7.不思議な島の物語

民族音楽の要素が強い曲ですが、同時にハチャトリアン独自のリズムの面白さも随所にあります。ゆえに、リズムをきちんと守る事、テンポを緩ませる事なく、余計な時間を取ったり、走ったりせず、機械的に正確に進む事が要求されます。

形式はABA形式になり、A(1-32小節間)、B(33-46小節間)、A(47-最後まで)になります。注意点を箇条書きにします。

 ◉ 1小節目、この曲の基本リズムですが、1拍目の付点8分と16分音符が重たくなってしまう奏者がいます。テンポは割と速めですので、この2つのEをリズム通りに素早く弾き、遅れないように、重たく聴こえないようにします。16分分音符のEはあたかも次のEの装飾音のように、2つの音を一気に、1つのものとして弾けば良いでしょう。もちろんこの16分のEには力は入りません。

 ◉ 6小節目、1拍目の和音は2拍目が解決の和音になります。ゆえに2拍目に力は入りません。

 ◉ 9-12小節間、またはこれと似た場所では、右手の内声が音階を辿ります。付点4分で書いてありますので、音価を守り、できれば繋げて下さい。

 ◉ 13-16小節間、16小節目をゴールとして目指し、13小節目から徐々にクレシェンドをしていくと良いでしょう。17-20小節間も同じです。この4小節間が同じダイナミックレベルにならないように注意します。

 ◉ 重要な事。16小節目最後の8分休符、20小節目最後の8分休符やこれと似たところで、きちんと数えないで次のセクションに飛び込まない事。正確に数えて下さい。

 ◉ 23小節目、右手、16分音符のトレモロが弾きづらく、重たくなる奏者がいます。部分練習をして、スムーズに弾けるようにしておきます。

 ◉ Bセクションの33小節目から、譜読みの間違いに注意してください。臨時記号の位置を確かめてください。このセクションもAセクションと全くテンポを変えません。リズムはくれぐれも正確に。

 ◉ Codaでは、77小節目2拍目の右手の和音は、レガートの線のようなものが書かれていますね。これは、「この音価以上に音を伸ばす」という指示です。この2拍目でペダルを踏み、78小節目の1拍目いっぱいまで踏み続けて良いと思います。78小節目2拍目には左手に休符が来ますので、ここでペダルを放します。

執筆者: 大井 和郎
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