この楽章にはカデンツがいくつかあり、まずそこに向かう方向性が欲しいです。カデンツの前は、オクターブ(ユニゾン)になることが多く、これが来たらカデンツが来ると考えます。例えば1小節目から始まり、9小節目でユニゾンが始まります。tuttiの部分と考えますので音量は大きめになり、10小節目でg-mollのカデンツを迎えます。
そのユニゾン+カデンツまでの道のりになりますが、希望としては、ポリフォニーの秩序を守り、声部を独立させること、各声部、異なった楽器によって演奏されていると仮定し、音色等を変えていくことがコツです。
この楽章は、主題が1小節目1拍目より、2小節目1拍目までとします。10小節目4拍目より、12小節目3拍目までの右手のメロディーラインが副主題となります。曲中2/3はカデンツの後この副主題が始まります。
後半になると、更に複雑になり、ユニゾンの後に主題が始まったり、より忙しさ、テンションの高さを感じるようになり最後は主題+カデンツで終わります。オーケストラ的なスケールの大きさと、多彩な音色が欲しい楽章です。