2つのことに注意します。まずテーマの話になりますが、テーマはこの短い作品の中で、5つもの調にて転調されます。C-dur、a-moll、G-dur、d-moll、e-moll、です。それぞれのカラーを変えて下さい。

2つ目は、声部が分かれているところのみを独立させるのでは無く、想像力を働かせて、オーケストラを組み立てて欲しいというところです。例えば、3~9小節間、2声に書かれてているように見えますが、3小節目1拍目から右手をフォローすると、3拍目の表拍である、A までが1つの楽器であり、そこから先の CHCACHC は別の楽器と考えます(以下同様です)。

声部がきちんと分けられて書かれているところでさえも要注意です。例えば14小節目、1~2拍間と、3~4拍間では、異なった楽器が使われて演奏されていると想像します。1~2拍間に比べて、3~4拍間のほうが、音量的には大きな気がします。このように、状況に応じて、オーケストレーションを色々考えてみて下さい。