左手のオスティナートが印象的な曲です。左手は冬への足音のように、静かに、忍び寄るように続きます。この曲は、4分の5拍子です。舟歌は、通常8分の6拍子で、この曲の左手4拍目の8分音符の2音がもし4分音符であったなら、6拍子になるので、試しに6拍子で弾いてみると5拍子との違いがよく感じられると思います。「行きつ戻りつ」する揺れの「戻りつ」の部分が縮小されます。右手は、長い音で8小節の長いフレーズを作っています。息を流しながら、歌うように演奏しましょう。19小節目で第1の高みに登り、高らかに歌われますが、27小節目のfの第2の高みがまだ先にありますので、頑張りすぎないようにしましょう。曲全体の高揚感が自然に無理なく増すよう見通して、演奏しましょう。