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クレメンティ : 第6番 (ソナチネアルバム第12番) 第2楽章 Op.36-6 ニ長調

Clementi, Muzio : No. 6 Mov.2 Rondo: Allegretto spiritoso D-Dur

作品概要

楽曲ID: 50735
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナチネ
総演奏時間:2分10秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用3 応用4 応用5 応用6 応用7

楽譜情報:13件

解説 (2)

演奏のヒント : 大井 和郎 (592 文字)

更新日:2025年10月23日
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器楽的な第3楽章です。pFのマーキングは、アンサンブルの編成の大きさを示していると考えます。例えば1小節目はpですので、小編成のアンサンブル、例えば木管のアンサンブルと考え、8小節目からはFが来ていますのでここはもっと大きな編成と考える様にします。以下同様です。

テーマのシェービング(フレージング)に関してお話しします。テーマは、1〜8小節間とします。この8小節間は、4小節x2 と、2つに分けることも出来るのですが、8小節を1つと考える考え方もご参考にして下さい。この場合、5小節目のメロディーライン1拍目のEが最もテンションが上がる場所と考えます。その時、3〜4小節間の役割としては、この5小節目に方向性を向けたい小節間なので、3小節目の1拍目から4小節目の1拍目にかけて、クレシェンドをかけます。そして4小節目でドミナントを迎え、5小節目でピークに達し、そこから8小節目までディミヌエンドをかけます。

もう1つは先ほど述べました、4小節x2 の考え方です。その場合、34小節間は衰退し、4小節目をフレーズの最後として、pで弾きます。

両方とも試してみて、どちらか、自分が納得出来る方を選んでみて下さい。

執筆者: 大井 和郎

演奏のヒント : 大井 和郎 (477 文字)

更新日:2025年10月23日
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Allegrettoと書いてあるので、多少はゆったりしたいところなのですが、spiritosoとも書いてあり、6/8拍子、つまりは2拍子なのですが、あまり遅いテンポに設定してしまうと、重たく聞こえ、この、spiritosoが失われてしまう可能性があります。筆者の独断ですが、付点四分音符=95はあっても良いと思います。

その上で、書かれているp や ppを弾く時も、緊張感のあるpやppで弾いて下さい。pだからと言って決してテンションを下げない様に。

曲は大きな編成、小さな編成が入れ替わり演奏する、器楽的要素の強い曲と考えます。例えば、1〜8小節間はわりと小規模なアンサンブルのグループと考えます。8小節目、2拍目の右手Aまで続きます。この、8小節目2拍目の裏拍からフォルテが始まります。フォルテの書かれている位置に注意して下さい。

6/8拍子ですので、前へ前へと進んでいく曲です。曲中に書かれてある2箇所のフェルマータ以外の場所で余計な時間を取ったり、止まったりしないで下さい。

ムードは極めて楽天的で、楽しいロンドです。楽しさを十分表現することが大切です。

執筆者: 大井 和郎

参考動画&オーディション入選(1件)

第2楽章