バッハ :協奏曲 第2楽章 アダージョ BWV 974
Bach, Johann Sebastian:Concerto Adagio
演奏のヒント : 大井 和郎 (455文字)
夢の世界に行くような幻想的な2楽章です。この曲を学習されている皆様は、是非、A.マルチェルロのオーボエコンチェルトを聴いてみて下さい。
これをピアノで演奏するのですが、オーボエの音色のように弾く必要は全くありません。伴盤楽器で弾くからにはその特性を活かします。
これはバッハのイタリアンコンチェルトの2楽章とスタイルは似てますが、これもやはり即興的要素を大切にしたいので、右手のメロディーラインは、自由に、即興的に、演奏することが望ましいです。あまりにも自由すぎてしまって、故に、左手の伴奏のタイミングが崩れてしまっても全く構いません。左手が右手をフォローする感じです。むしろその即興性が是非欲しい楽章です。
24小節目、初めて左手の8分音符の刻みがストップする場所です。このような場所は決して先を急がず、カデンツと捉え、右手にさらなる自由時間を与えてあげるようにして下さい。時間を取った方が、25小節目のナポリの6に、自然に入ることができます。時間を取らずに25小節目に入ってしまうと強引な印象を与えてしまいます。
バッハ編: 協奏曲 ニ短調, BWV974 第二楽章 アダージョ
検索