アプシル :リズムの表現 憂鬱なワルツ Op.108-14
Absil, Jean:Du rythme à l'expression Valse mélancolique Op.108-14
解説 : 杉浦 菜々子 (280文字)
タイトルの下に”Dissonances expressives”「表情豊かな不協和音」とこの曲の課題が書かれています。対位法的に書かれたワルツです。左手は、ワルツの伴奏と対旋律を兼任しています。左右ともに、半音階が用いられ、それらが織り成してできる不協和音が、憂鬱な雰囲気を出しています。右手には、mfとpのフレーズがあり、対比されます。pの方は、高音域で演奏されますが、響きを持ってよく通る声で歌うように演奏しましょう。最後の6小節は、Menoで、テンポが緩やかになり、ワルツのリズムが止まります。充実した響きの中で、最後のフレーズをたっぷりと歌いましょう。
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