タイトルの下に“Travail des sonorités”「響きを扱う」とこの曲の課題が書かれています。冒頭4小節の左手の半音の動きは、眠気を誘うようなppで、徐々に開放感のある5小節目に向かいましょう。5小節から、右手は長い音価で作られる大きな揺れ、左手は短い8分音符で作られる小さな揺れのリズムで書かれており、揺れ方の振り幅が異なります。共に、柔らかい音のレガートで演奏しましょう。左右共に、半音が多用されており、合わさってできる響きは、睡眠前の微睡のようです。ドライな音になってしまわないよう、柔らかいタッチを意識し、フィンガーペダルやダンパーペダルも駆使して、眠りへ誘う音楽になるよう工夫してみてください。