パルムグレン :太陽と雲 2月 光に向かい Op.102-2
Palmgren, Selim:Sun and Clouds "Februari Mot Ijuset(February/Towards light)" Op.102-2
解説 : 渡邊 真里子 (372文字)
厳しい冬季に来たる春を待ち侘び、太陽に焦がれる北欧人の心情を如実に反映いた楽曲である。
1小節から8小節は、左の2分音符の和音が徐々に上行し、調性を曖昧にする。右は循環型、4分音符で微かに上下行を繰り返す。9小節よりH音が低音域で保続される。内声で和音を連打し、緊迫感を増す。高音域の和音は2分音符で緩やかに上行する。H durからC dur へと転調し、2分音符で上行した後、下降しF durとなる。
20小節よりAs dur へと転調し、8分音符で2度ずつ上行して蠢き、歓喜へと向かう。24小節よりDes durに転調し、三連符で力強く上り詰める。28―29小節で和音を力強く連打し、頂点を迎える。
30小節よりCodaとなり、F dur に転調し、低音がB-A-G-F-C-D-Cと下降して主和音に回帰し、F音のトレモロで華麗に終わる。
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