トンプソン :現代ピアノ教本1 舞い落ちる木の葉
Thompson, John:Modern Course for the Piano 1 *in preparation*
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:基礎1
演奏のヒント : 大井 和郎 (614文字)
作曲家の書く、テンポマーキングには本当に悩まされることがしばしばあります。Lento、Allegretto、Moderato、など、勿論メトロノームに書かれてある記載通りのテンポにはしません。作曲家の癖を知ることも、そのような意味では大切です。この曲はModeratoと書かれており、それを重視して演奏していらっしゃる方もいると思うのですが、この曲、あまりにも遅すぎるとそれはそれで「間が持たない」感じも出てしまいます。ある程度、軽快なテンポで良いと筆者は考えています。
さて、1~4小節間と5~8小節間は全く同じで、1つとして異なった音符や休符はありません。クレシェンド、ディミヌエンドマーキングもも同じ位置に書かれています。ここで、1つの提案なのですが、この2つのセクションを全く同じに弾かない方が良いと筆者は思っています。
例えばですが、1~4小節間は楽譜に書かれたとおり、2小節目3拍目に向かってクレシェンドをかけ、3~4小節間でディミヌエンドをかけます。5小節目はフォルテで始まり、6小節目の3拍目に向かってディミヌエンドをかけます。そして7~8小節間はppで弾きます。これは、楽譜の指示を無視して、その逆をやってしまう奏法ですが、全く同じ事を2回繰り返す事にはどうしても賛同できません。多少ルールを無視してでも変化を付けた方が良いです。
最後の2小節、出来ることであればペダルを踏み続け、2小節間踏み変えないようにします。
現代ピアノ教本1 舞い落ちる木の葉
【2023ピティナコンペ課題曲 A1級】舞い落ちる木の葉
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