この曲を演奏するにあたり気をつけることは以下の事柄になります。
1 ルバートを使ってたっぷっりと表現すること。決してメトロノームのように弾かないこと。
2 和音によって異なるムードに対してカラーを与えること。
3 譜面上には書いていない事にも気をつける。
形式はABAでAは1-8小節間、Bは9ー17小節間、戻ってくるAが18ー25小節間、Codaが26-31小節間になります。
冒頭の伴奏部分からみていきましょう。Aセクションは1拍目に付点2分音符、2拍目に2分音符が来る伴奏になっています。伴奏は柔らかく弾くに超したことはないのですが、特に2拍目の和音を静かに弾くようにします。1拍目よりも音量を落とすことで、流れがなめらかになります。
メロディーラインは十分シェイプ(形をたどる)して、歌のように演奏して良いと思います。強弱は、5-6小節間若干テンションが上がりますが、あくまでmpの範囲内にとどめておきます。1-2小節間より3-4小節間を若干落とし、5-6小節間よりも7-8小節間を若干落とします。
Bセクションは2小節単位でフレーズが進むと考えます。そうすると、9-10、11-12、13-14、15-17の4つに分けることができます(最後だけは3小節あります)。ここで考えて頂きたいのが各フレーズのムードです。4つともカラーを異ならせることで、異なった表情を表現することができますね。
Codaの部分、2重唱のように考え、左手のラインも歌うように弾いてみましょう。