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湯浅 譲二 :セレナード〔ド〕のうた

Yuasa, Joji:Serenade Chant pour “Do”

作品概要

作曲年:1954年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:セレナード

解説 (2)

解説 : 須藤 英子 (499文字)

更新日:2018年4月23日
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《セレナード〔ド〕のうた》は、1954年に作曲されたピアノ曲である。前衛芸術家グループ 「実験工房」に属し、作曲家として第一歩を踏み出していた湯浅は、この時期、西洋の語法に学びながら自身の方向性を模索していた。作曲当時は公開されなかったこの作品は、同じく彼の最初期のピアノ作品《2つのパストラール》 、《スリー・スコア・セット》と共に、1981年に全音ピアノピースとして出版された。難易度はC(中級)である。

ドのオスティナートが絶え間なく流れるな か、様々な和音が色彩豊かに鳴らされていく。 そこには、メロディに合う和音を探し続けて何時間もオルガンを叩いていたという幼い頃の作曲者の姿と、音楽を「音響エネルギー体」と見なす独自の作曲哲学を見出すことになる後の彼 の姿が、重なって見えるかのようだ。 曲は3部形式。美しく穏やかな第1部の後、 停滞感のある第2部、そして第1部の艶やかな再現となる第3部が続き、初めて鳴らされるドミソの和音によって曲が閉じられる。オス ティナートを正確に奏でながら、和音の繊細な変化を表現していく丁寧なテクニックと、響きにじっくりと聴き入る姿勢が問われる作品である。

執筆者: 須藤 英子

About work(s) : 須藤 英子 (1129文字)

更新日:2018年4月24日
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