ホーム > ヘンデル > 6つのフーガ > 第3番 フーガ 変ロ長調

ヘンデル :6つのフーガ 第3番 フーガ HWV 607 変ロ長調

Händel, Georg Friedrich:6 Fugen Fugue B-Dur HWV 607

作品概要

楽曲ID:44961
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:フーガ
総演奏時間:2分50秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (485文字)

更新日:2024年11月18日
[開く]

このフーガは、主に3声で進みますが、楽譜全体を見たときに、ほぼ9割、ト音記号に2声分が書かれていることにお気づきでしょうか?つまりは、この3声をソプラノ、アルト、バスとしたとき、ソプラノとアルトは殆どの場合ト音記号内に書かれていて、バスだけが少し離れたヘ音記号に書かれています。

つまりは、バスを耳にすることはたやすいのですが、上2声はかなり接近していますので、上2声の独立が必要になります。例えば、このフーガを普通に、3声を全て、同じ音量と音質で扱って演奏すると、本当に何が何だか解らなくなる位、メリハリがつかなくなり、多声音楽に聞こえにくくなります。

このフーガはとにかく「声部の独立」を目指すことが必須課題になります。

それには、まず:

1 テーマを誰の耳にも伝わるようにはっきりと出すこと

2 テーマ以外の場所では、声部の優先順位をはっきりと付けること

3 強弱の幅を広げること

4 徹底した声部の独立(主にト音記号内)を目指すこと

5 声部によって異なった音質で演奏すること

等が最重要課題となります。全体の音量が平坦にならないよう、ピークポイント等を決めておくことも必要です。

執筆者: 大井 和郎
現在視聴できる動画はありません。  

楽譜