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松下 真一 :スペクトラ No.4

Matsushita, Shinichi:Spectre pour piano No.4

作品概要

作曲年:1971年 
初出版社:音楽之友社
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:★ 種々の作品 ★
総演奏時間:7分30秒

解説 (1)

執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (445文字)

更新日:2011年7月20日
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音楽之友社創立30周年記念委嘱により、1971年夏ハンブルクで作曲。翌年第6回日独現代音楽際で平尾はるなにより初演。献辞無し。同年音楽之友社より出版。

十箇の短い断片と、ほとんど沈黙による終結部(Coda)から成る。演奏順序から強弱・テンポ、断片間の間合いやアクションに至るまで、多様な「偶然性」が追求された作品である。断片7の楽譜には穴(窓)が開いており、そこから下に重ねたページ(=過去あるいは未来)が覗けるようになっている。断片10は譜面を上下反転させ、時間を逆行させる形で演奏しても良い。断片の幾つかには、理論物理学の微分方程式が書き込まれている。冒頭に演奏される断片1は朝永振一郎の多時間形式による場の量子論のシュレディンガー方程式、トリルとトレモロが連続的に顫動する特徴的な断片6がアインシュタインの宇宙方程式、全曲で最も静かな断片9は散乱作用素のダイソン展開、といった具合である。このデモ演奏では、「サイコロを振らず」、全断片を満遍なく巡る確定的なヴァージョンが用いられている。

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