作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(586 文字)
更新日:2023年4月16日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (586 文字)
更新日:2023年4月16日
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このロンド-は、c-mollの主題がいくつもあり、その間間(あいだあいだ)に他の調を挟んでいる形式となっています。他の調に移調しても、シークエンスで最終的にはc-mollに戻るのですが、c-mollの主題には変奏もありますので、それも見逃さないようにします(例:65~72小節間、97~104小節間等)。このc-mollの主題に挟まれる調は、Es-dur、f-moll、g-mollがあります。g-mollでは、c-mollの主題を変奏しています。注目して下さい(89~96小節間)。
さて、これら別の調に転調したときは、必ず音質を変えて下さい。特にEs-durでは柔らかめな音質で演奏すると良いでしょう。c-mollは固く、Es-durは柔らかく演奏することも1つの方法です。
筆者はこのロンドーの動画演奏を相当数聴きましたが、1つの疑問にたどり着きました。主題は1~8小節間なのですが、問題は3~6小節間の下行形シークエンスにあります。ほぼ全ての動画はこの3~6小節間(後の主題も同じ)、ダイナミックの変化が見られれず、機械的に平坦に演奏しています。有名な外人アーティストの演奏も同じでした。筆者であれば、方向性を持たせ、例えばですが、下行形のシークエンスでも少し音量を上げて(下行形ですがテンションは徐々に高まるので)、カデンツまで到達すると思いますがいかがでしょうか?
執筆者:
大井 和郎
楽譜
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