作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(796 文字)
更新日:2023年4月16日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (796 文字)
このブーレはフランスの速い2拍子の舞曲です。このブーレは方向性が実にクリアーであり、形式的にまとめることは難しくありません。ダイナミックは、平坦にならないようしかるべき目標に向かって上げていきます。冒頭、アーフタクトから1拍毎に徐々に音量を上げ、3~4小節間がピークとお考えください。5~8小節間は2小節単位の下行形シークエンスですが、2つめのシークエンスの最後は上行形の音階が来ます。ここで一度音量をあげて、9~12小節間を徐々にディミニュエンドにしても構いませんし、9小節目でsubito p にしてそこから徐々に逆にクレシェンドをかけても良いでしょう。
前半のピークポイントは2カ所考えられ、3~4小節間、または、9~12小節間で8分音符がずらりと並ぶ箇所のどちらか、あるいは両方でも構いません。
後半は前半1~4小節間の右手の主題が、左手に、H-durで現れます。左手をきかせても良いですね。17~20小節間は主題の一部を抜粋した断片がcis-mollで現れ、2小節単位で左右が入れ替わります。
21~24小節間は、9~12小節間のメロディーを変形させたもので、これを経て、fis-mollに転調しますので、テンションも上がります。クレシェンドをかけても良いと思います。
25~26小節間はfis-moll、27~28小節間は、E-durのドミナントと考えます。
29~32小節間は、再び9~12小節間のパターンが右手に現れます。
36小節目、ピークポイントと考えても良い小節です。
39~42小節間、再び9~12小節間のパターンです。37~38小節間で一度音量を下げておき、39小節目から最後に向かってクレシェンドしていっても構いません。
これらはほんの一例に過ぎませんが、いろいろ可能性は考えられると思いますので、最終的な強弱の判断は奏者に委ねますが、とにかく楽しく、テンションを高く演奏します。
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