作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(620 文字)
更新日:2024年4月1日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (620 文字)
更新日:2024年4月1日
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このアルマンドは、悲しみの表現も含まれているのかも知れませんが、美しさが強く出ているアルマンドです。6小節目、3拍目の左手16分音符に装飾が付けられている状況から察して、テンポは決して速くは進みません。そして、何しろ、このアルマンドは、「横に流れてほしい」と言う強い想いを感じずにはいられません。
ところが横に流そうとすることに障害があります。拍の頭に多くの音符が書かれているのです。基本的には3声~4声の声部が故、どうしても縦割りに聞こえてしまう箇所が、特に前半には多くあります。例えば7小節目、右手の内声は、2つの音が、それぞれ拍の頭に入ってきます。これらの音を弾けば当然、拍は刻まれてしまいますので、縦割りに聴こえる原因となります。
拍を刻む内声は、極力ppで弾くことが必須になります。
加えて、横に流れる奏法のコツとしては、レゾリューション(解決音)に注目し、それらに決してアクセントを付けないことも秘訣です。
簡単な例ですと、1小節目左手、最後の音であるgisはa-mollの導音で、これが、2小節目にaに進み解決となりますので、このaには絶対に力を入れない様にします。
また、たとえ異なった声部でも、レゾリューションと聴こえてしまう声部には気をつけます。8小節目、2拍目4分音符のdisは、eで解決されますが、ヘ音記号の別の声部が3拍目でeになります。勿論別声部ではあるのですが、3拍目のeを柔らかく弾くことで、きこえ方も異なってきます。
執筆者:
大井 和郎
楽譜
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