作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(581 文字)
更新日:2024年4月1日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (581 文字)
更新日:2024年4月1日
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164小節にも及ぶ長いプレリュードです。しかし転調は近親調のみであり、目まぐるしく調が変わるわけでもなく、ほぼ原調に留まり、ほぼ2声で淡々と進行すると、節目の無い、平坦な仕上がりになりやすいプレリュードとなります。
この手の音楽は必ず分岐点、つまりはカデンツ(終止形)を認識しましょう。そして、カデンツによって曲を細分化してしまいます。大きく分けて、このプレリュードにはカデンツが4つ存在します。
1つ目:47小節目
2つ目:87小節目
3つ目:110小節目
4つ目:156小節目
になります。87小節目にある2つ目のカデンツのみ、e-mollですが、あとは全てa-moll(原調)になります。
例えば、1つ目のカデンツまでの47小節間を見たとき、31小節目から始まる2オクターブ上まのシークエンス上行形は、36小節目でピークポイントに達します。36小節目からは、基本的には下行形を辿り最初のカデンツである47小節目にたどり着きます。
各セクション、どこがピークポイントであるかを決め、そこに向かっての方向性、そこからカデンツまでの方向性、を認識し、聴かせる様にします。
各カデンツは、カデンツであることが聴いている側にわかるように、何らかの工夫をしてみて下さい。多少のタイミングの調節は良いと思います。カデンツを聴かせることで、聴衆の頭の中も分割し、曲は格段に聴き易くなります。
執筆者:
大井 和郎
楽譜
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